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by angrofille
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平坦な戦場で生き延びる


わたしはやっとのことで正気にかえると、
そそくさとパンフレット(昨年和歌山で行った個展の図録?)
を購入し、エレベーターに乗り込んだ。

すると、先にエレベーターに乗り込んだ、
プラダを普段着のように着こなしている(あくまでイメージです)、
30後半?位の男性に
「理策にやられましたね?」
と話し掛けられた。
「はあ、いやー、あんまりきれいだったので、、」
と言うと、
「彼に伝えておきますよ。古くからの友人なんです。」
とその男性は言った。
そして
「どうして理策の写真があんなに美しいかわかりますか?」
と聞かれたので、
「、、どうしてですか?!」
と聞くと、
「彼は本当に美しいものしか撮らないからなんですよ」
とその男性はわたしを諭すように言った。
また背中からすごいものがわたしを襲った。

そして、その男性は「それじゃ」
と風のように消えていった。

心がざわざわして、めまいがした。
マトリックスとか?で、あんまり強い相手に会うと、
前に立ってるだけで身動きできなくなるってあるでしょう。
あんなかんじだった。話すだけで打ちのめされた。

ほんとうに美しいものってなんだろう。
私が鈴木理策と同じ場所にたっても、
たぶんあの写真に写っていた美しさは私の目には
見えず、ましてや写真にとらえることなんてできないと思う。
わたしにほんとうの美しさが見えるようになんて
なるんだろうか?自分にそんなことできるんだろうか?
あたまの中をそんな考えがぐるぐるまわって目眩がしてきた。
カメラを持つ手がふるえて、銀座の街がまっしろに見えた。

きっとプラダさんは写真の妖精だったんじゃないかと思った。
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by angrofille | 2005-07-24 23:38 | 写真