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by angrofille
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プルートで朝食を (2005 アイルランド・イギリス)

「バットマンビギンズ」「インタビュー・ウィズ・バンパイア」などポエティックで
結局わかったようなわからないような映画を撮るニール・ジョーダン監督の作品。
主演は昨年のカンヌグランプリ、ケン・ローチ監督「麦の穂を揺らす風」主演の
アイルランド美男子キリアン・マーフィ。オフィシャル

親から捨てられた乳飲み子のパトリック(キリアン・マーフィー)は、リーアム神父(リーアム・ニーソン)に助けられブレイデン家の養子になる。美しく中性的な青年“キトゥン”へと成長したパトリックは、アイルランドの田舎町では浮いた存在だった。あるとき、自分は孤児だと知ったことで、実の母(エヴァ・バーシッスル)を探す旅に出る。

舞台はIRAが爆弾を爆発しまくってる北アイルランド。主人公キトゥンの友人も革命に
参加し、ほかの友達を爆弾テロで失うなど、すごく厳しい時代背景。「麦の穂を揺らす
風」とおなじく、英国人軍人は冷酷でひどい奴として描かれている。

が、基本的にはキトゥンが能天気なので映画のトーンは明るい。70年代衣装や
美しいイギリスの風景など見ているだけで楽しい映画。時代背景を知らずとも楽しめる。

主人公は実の母を探してロンドンに旅立つが、的のはずれた冒険ばっかりしている。
IRAの争いで悲しい事件がたくさん起こっても、キトゥンは「シリアスな話はうんざり!」
と言ってやみくもに前向きで能天気に生きようとしている。

この映画の不思議なところは、爆弾テロや実の母との再会など、普通の映画なら
大クライマックスのカタストロフィが何個も置かれているのに、大事件として扱われず
淡々と進んで行くところだ。監督はインテリだから、ドラマチックでおおげさにするのが
イヤなんだろうか?大クライマックスが淡々と描かれるので、見る人によってはとらえ
どころのない退屈な物語に思われるだろう。割と見る人を選ぶ映画だ。

「ぼくのバラ色の人生」かな?と思ったらケン・ローチみたいな社会派になって、
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」になった?と思ったら「パリ・テキサス」じゃん!
で、「サム・サフィ」かしらとおもいきやジャン=ピエール・ジュネっぽくもあるな
という。つかみどころがない。なんか役所広司ににてるおじさんだと思ったら
ブライアン・フェリーおじさままで出演してる!!超変態役で!!

最後まで見て感じたのは、これはキトゥンの「冒険記」なので、大カタストロフィは必要
ないのかもしれない。鯨にたべられたり宇宙に行ったりしても、自分がいることが
なにより大事件なのだ。そういう意味ではガーリー映画といえるかも。

☆3.55つ
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「プルートで朝食を」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
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by angrofille | 2007-03-01 02:00 | 映画